【寄り道 : 福島県探訪】

 2014年の春、福島県に行きました。東北震災から2年経って復興がどのように進んだのでしょう?
 まずは、妻と義母と3人で親戚のお墓参りに二本松へ行き一泊しました。
 翌日、私だけレンタカーを借り、震災巡礼のため南相馬に向かいました。
二本松より安達太良山を望む。

左側の像は高村光太郎の智恵子抄の像です。

山村暮鳥の詩にある

「おうい雲よ ゆうゆうと 馬鹿にのんきそうじゃないか・・・」

の詩のように青い空を雲がゆっくりながれていきました。
福島でレンタカーを借りていざ出発。
カーナビを頼りに南相馬に向かう。
ツーリングが好きだったので特に東北方面にはバイク、
自転車、歩きで随分旅をしました。
久しぶりの相馬市です。
海沿いの国道6号線を目指し山間を走る。
途中から放射能を除染している袋の山を見つつ
大した渋滞もなく国道6号線に着く。
景色が一変したのは国道を横断してから・・・・・

海が見える・・・おかしい・・・障害物がない?

一瞬目を凝らして車を停車する。心臓がドキドキして
いるのが解る。「こんなになっちゃたんだ・・・」

用意したお線香で慰霊碑のある場所で手を合わせる。
周りを見ると、同じような人がポツリポツリ一人で
立っていた。

東北大震災の被害は甚大なものであることが改めて解った。テレビなどを見て解っていたつもり
でも、現地は想像を絶する状態だった。2年経っても一向に復興が進んでいるようには見えない。

地元の方といろいろお話をしたが、皆さんはとても強い。強くなければ生きていけない。
前向きさを感じる。

そのあと、原発の立ち入り禁止境界まで行き、Uターンして飯館村方面へ向かう。

飯館村に入ると、まーたく人気がない。家の窓は開け放されているが人は一人もいない。
通行する車はまるで逃げるように速度を上げて疾走して行く。車を止めて田んぼに降りる。
除染材のためか石灰のようなもので
覆われた田んぼ・・・・
道路もその粉が舞い上がる

津波による天災と原発による人災を
受けたフクシマ・・・・・・

福島産のお米は一番売れていたのに
震災後は十分の一にまで減った。

応援しているからあきらめないで!

なぜか悔しくて涙がでそうになる・・

川俣村に入るとチラホラと人がいる。
でも、高齢者の方々ばかりである

食堂で食事している時に聞こえてくる
地元の方々のお話は、地元に残った
高齢者を心配する家族の人と、
避難した子供たちを
心配する高齢者たちの話。

東京オリンピックが悪いわけじゃない
けど、優先順位としては復興事業が
ダントツ上だと思うけど・・・
国も東電もちゃんとして!

三春町に入り有名なしだれ桜を見学。
残念ながらまだ花は咲いていなかった
けど、十分妄想に耐えうる銘木でした。

翌日、白河市の遠藤有機農園さんに
お邪魔する。中通のコシヒカリとひとめ
ぼれを仕入れしています。
遠藤さんに連れられ貝化石の現場に
行く。

ここが海だったんだ・・・とびっくり!
この化石を砕いてならし、肥料として
お米を栽培している。
まろやかなお米になるというお話でした。

白河ラーメンをご馳走していただき
帰路につく。
また、普通列車で大磯まで・・・・

東京までは楽しかったです。



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